NO!リニア連絡会(長野)「署名呼びかけ」

私たちはリニア中央新幹線計画の中止を求めます(署名)

 リニア中央新幹線の整備に反対する長野県の伊那谷などの住民有志が、計画の中止を国に求める署名活動を始めました。署名は「NO!リニア連絡会」の名義で、国土交通省に要望書とともに提出する予定。連絡会の呼び掛け人の一人の山根沙姫(さあき)さんは、リニア計画下の南アルプス塩見岳山麓下伊那郡大鹿村在住です。南アルプスのかけがえのない自然と人々の暮らしを守るために、リニア中央新幹線を中止にするために、署名の多くの皆様への呼びかけ、ご協力よろしくお願い申し上げます。

大鹿村南アルプスと歌舞伎の里・「日本で最も美しい村連合」にも加盟〜
 位置はこちら http://www.vill.ooshika.nagano.jp/syoukai/ititisei/

☆署名のダウンロードはこちら・提出期限は2011年7月末日・リニア反対署名、要望書.rtf 直 ☆

「私たちはリニア中央新幹線の中止をもとめます」(署名よびかけ文)

風景がひとの心に与える影響は大きい。
小渋川のむこう、遠く谷の奥に赤石岳が見えた。
きれい。
脳のなかで何かが分泌されたようだった。
ここに、大山脈を貫くトンネルが口を開ける事と、それにまつわるエトセトラは、
人々の暮らしに何をもたらすのか。
トンネルが掘られたら水がそこからぬけてしまう。湧水がかれる。
想像してみよう。この大開発により、犠牲になるものはとてつもなく大きい。

大鹿(注)は、この開発に巻き込まれる多くの人里の、ひとつの象徴にすぎない。
すぐそこに、人の暮らしの危機がせまっている。

リニアは本当に“夢の乗り物”でしょうか?
 説明不十分なまま、考える余地なく通されてきた過去の公共事業の数々。『国策』とよばれる印籠は、人々に何を強いてきたのでしょうか。3・11の震災から私たちは学ばなければいけません。予測できない自然の脅威と、技術で制御できない力。それはもはや人類の手には負えません。今回の原発事故が私たちにもたらしたものは一体何でしょうか。
リニア新幹線については、2010年3月から国の審議会において議論されてきましたが、今年5月12日に最終答申が出され、それに基づいて同月26日に南アルプスを貫くルートが整備計画決定され、27日には国交省からJR東海に建設指示書が手渡されました。しかしそれは『3・11』以降、世の中のエネルギーへの意識が変化し、リニア構想自体に数多く疑問の声が寄せられている中でその意見は反映されることはなく、また沿線住民への説明などは全く不十分なまま出されたものです。いまリニアは過去の原発の推進がそうであったように、国民の真の認知のないまま計画が進んでいます。
このリニア問題を私たちだけのものでなく、全国的な問題としてその必要性や問題点などを一緒に考えていただきたいと思います。
「リニアは私たちの未来に、本当に必要なものでしょうか。」
そしてそれは、かけがえのない自然を壊してまで造らなくてはいけないものなのでしょうか。沿線の水源の問題、電磁波の影響、トンネル出口(予定)のがけ崩れへの懸念、電力供給(原発が何基も必要といわれる)、廃土の行方など、問題は山積み、説明も不十分なのにこの事業がなかば強引に推し進められるのは一体なぜなのでしょうか。復興に全力を挙げ生活スタイルを見直さなければいけない今、リニア構想は時代に逆行しているとしか思えません。「より早く、より便利に」ではなく、自然と共生し、安心・安全に暮らせる未来を私たちは望んでいます。(注:長野県大鹿村南アルプスのふもとに位置する。)
2011.6月 〜NO!リニア連絡会〜