10.23 リニア講演会(静岡)お知らせ

10.23・静岡「NO!浜岡・NO!リニア」にご参加を!
〜リニアの膨大な電力確保のために、浜岡原発再開なのか! 特別講演:広瀬隆氏〜
〜フクシマ・原発放射能・電磁波・環境破壊を語ろう!〜
 

 今週末静岡県にて、リニア・市民ネット及び関連団体によるリニアを考えるシンポジウムを開催します。

 2027年東京―名古屋間開業をめざすリニア中央新幹線計画では、9月末より環境アセスメントを開始、沿線各地では住民説明会が実施されていますが、2014年度の本格着工に向けた事業者・国・自治体の圧倒的な推進力はまったなし。
 
 新技術<超電導リニア>による中央新幹線整備は、今この時代、この時期に本当に選択すべきプロジェクトなのか? またそのリスクは?!  一大公共事業は、ひとたび事業認可・着工されれば、止まることを知りません。
 
 リニアの超高速、利便性、経済効果への期待とともに、膨大な電力需要と浜岡原発の再稼働の危険性、JR東海の財源と採算性、電磁波の人体への影響、未曾有の大規模自然破壊、新技術による南アルプスルートの安全性等々、「早期着工」「早期実現」の推進力の元に置き去りにされた多くの問題を今こそ真剣に語り、考えませんか?

 静岡県民のみなさまをはじめ、遠方からの参加もお待ちしております。

※実行委員会 リニア・市民ネット/ ガウスネット/ 全国自然保護連合/ みどり・山梨/学習グループ コスモス/ 生活クラブ生活協同組合静岡/ JR 東海労働組合など

★シンポジウム詳細:HPのTOPチラシをご覧下さい。http://www.gsn.jp/linear/

★シンポジウムチラシより  

リニアを動かす浜岡原発     
〜エネルギーは新幹線の3倍・ピーク時消費電力は原発数基分?!〜 
JR東海会長 「原発継続しか活路はない」「政府は稼働できる原発を全て稼働すべき」〜

 
 今年5月に国は、中部電力浜岡原発の運転停止を要請、現在全炉の運転が停止されています。 しかし、運転停止は東海地震に対する津波対策が完了する2〜3年後までとされています。

 一方で、2027年に東京・名古屋間開業予定のリニア計画では、JR東海は、そのエネルギーを東京電力中部電力を供給源にまかなうと公表しています。国土交通省中央新幹線小委員会では、リニアの消費電力について「東京―名古屋 27万KW ピーク時:5本/時間 東京―大阪 74万KW ピーク時:8本/時間」との資料が出されました。しかし専門家によると、“ピーク時は新幹線の40倍”ともされる最大瞬間消費電力は依然として明らかにされず、これは“原発数基分に匹敵する”との見解もあります。  

 膨大な電力を消費するリニア計画は、浜岡原発再稼働と密接にからんでいます。リニア中央新幹線構想は、原発により生み出されるエネルギーを浪費し、ひたすら経済成長と利便性を追求し進められてきた事業。 
      
 東日本大震災福島第一原発事故の発生を受け、国のエネルギー政策や原発の安全基準そのものが問われている中、原発依存の大規模事業は当然見直されるべきではないでしょうか。


南アルプス・大井川源流部の大規模自然破壊
〜大規模で急激な環境改変・生態系への影響は?!〜

 南アルプスは、国内でも有数の自然環境の豊かな地域であり、県内でも世界自然遺産登録に向けた活動が推進されています。しかし、リニア計画では、静岡県南アルプス赤石山脈中南部)地下をトンネルで通過する路線案が示され、本州で唯一の「原生自然環境保全地域」も位置する大井川源流部、特に東俣、西俣に大きな負担をかけかねません。計画では、「高山域はトンネルで通過するため、影響はないと考えられる」とされていますが、長大トンネル掘削と超膨大な廃土処理とともに、立坑や斜坑の設置、関連土木工事等により自然景観の悪化が引き起されます。また、工事の湧水や地下水への影響と地表環境の変化、河川の汚濁、水脈の変化をはじめ、絶滅危惧種や希少動植物への影響など、多くの甚大で破滅的な環境破壊が懸念されます。 
    
 自然が長い年月をかけてつくりあげた生態系は、ひとたび失われれば二度と元には戻りません。

超電導リニアの安全性と技術性
〜トンネル8割・時速500キロ〜 〜電磁波の人体への影響は未知数〜

 今後30年以内の発生が87%とされる東海地震においては、南アルプスルートも被害をかなり大きく受けることが想定されます。 南アルプスは現在も活動している大断層。時速500kmで走行するリニアが、長大山岳 トンネルにおいて果たして安全に緊急停車できるのか、地盤の食い違い等によりガイドウェイ(リニア用のレール)に亀裂や破損が生じないのか、など懸念はつきません。

 リニアの電磁波においては、健康への影響の有無が議論されているレベルは数ミリガウスであり、強い電磁場が健康に悪影響があることは既に議論の余地はありません。JR東海は、国際的なガイドラインのうち、規制値の緩い静磁場(固定磁場)の数値を使って「基準をクリアしている」としています。しかし、実際のリニアの変動磁場の数値は周波数を含め、詳細に公表されていません。これでは「基準に適合」が事実であるかどうかも確認できない状態です。技術を過信した想定外の事故は、決して引き起こされてはなりません。安全性については徹底的に検証されるべきです。

◆世界ではリニアはNO!

 ドイツでは、96年にハンブルグーベルリン間の建設を決めたものの、過大な需要想定、建設コストが高すぎる、在来鉄道への乗り換えが困難という理由で、00年に議会で否決され中止に。中国では、02年に上海リニア空港線の一部が開通しました。しかし、都市部までの延伸計画は、騒音や電磁波による健康被害を懸念する沿線住民の反対などでストップ。都市間でのリニア鉄道の実施例は世界に1つもありません。