2.23講演会(東京/品川)

講演会『JR東海リニア中央新幹線” 計画を考える』(2.23 品川)

今秋にも着工が計画されている「リニア中央新幹線」〜エネルギー浪費、電磁波公害、自然環境破壊、事故の危険性、そして採算性なし〜と多くの問題をかかえています。
 JR 東海の経営者が原発再稼働を先導しているのはなぜでしょうか?南アルプスにトンネルを掘ることで、大井川の水量を減らし、長野県の美しい大鹿村には工事が始まるとダンプが1日1700台走る、こうした自然環境破壊に懸念が高まっています。すでに山梨実験線のトンネル工事によりいたるところで水涸れの事態です。さらに電磁波の影響は…?。しかし実験データなどの情報はまだ隠されたままなのです。
これらのリニアの問題を具体的に一緒に学習していきましょう。お誘い合わせの上、ご参加ください。

◆日時:2014年2月23日(日)13:00〜16:30

◆講演

荻野晃也 京都大学原子核工学教室元講師
川村晃生 慶應大学名誉教授 環境人文学
各地からの報告(予定)

◆場所

品川区立大崎第一区民集会所(大崎第一地域センター内)
東京都 品川区西五反田3-6-3/(03)3491-2000
(最寄駅:「目黒」/「五反田」から10 分・「不動前」から5 分)http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000007300/hpg000007211.htm

◆参加費:資料代 500 円

◆主催:「リニア・市民ネット東京」/賛同 沿線各地のリニア関係団体


<大井川流域の声> 
 

「一滴の水も漏らすことなく」また「南アルプスの天然水として誇れる水を汚すことなく」

牧之原市には水源がありません。全ての飲料水は大井川の地下水や伏流水などに頼っています。更に、水田を潤す大井川用水、牧之原台地のお茶畑にポンプアップされている牧之原畑総用水、更には市内企業の産業を成り立たせている工業用水も大井川の恩恵です。<中略>
 環境影響評価が戦略的アセスメントと言う形で計画段階配慮手続き手法などをとったと思われますが、その経過が示されていません。具体的に、下流域への影響を検討したのはいつの時点だったのでしょうか。   
 地下構造と地下水の減少を含む下流域への影響の有無はルート決定前に検討されたのでしょうか。複数案のルートがあった段階で本来は大井川の水への影響は示されるべきでした。私たちは知りませんでした。 経済性優先のC 案ありきの中で今回準備書で初めて示されたものではないでしょうか。この調査資料の信ぴょう性は十分なのでしょうか。断層や破砕帯を示す資料が非常に少ない気がしました。「減少水量を大井川に戻す」とありますが、静岡県分と隣接県分をどのように案分するのか?また水を戻す方法はどうするのか?疑問だらけです。(西原しげき牧之原市長サイト 一言コラムより)

<講師紹介>

●荻野晃也(おぎのこうや)

1940 年富山県生まれ、京都大学工学部原子核工学教室元講師、理学士。現在、電磁波環境研究所所長、電磁波からいのちを守る全国ネット代表。原子核物理学・原子核工学・放射線計測などを専門とする一方で、原子力問題・環境問題などにも物理学者としてかかわっている。伊方原発訴訟では住民側の特別弁護人となり、1977 年には地震活断層原因説による中央構造線の危険性を証言し、断層結果説の国側と争うなど、住民・市民側に立つ科学者として活動。著書「狭山事件と科学」(社会思想社)、「原子力と安全性論争」(技術と人間)、「原発の安全上欠陥」(第三書館)、「健康を脅かす電磁波」(緑風出版)、「危ない携帯電話」(緑風出版

●川村晃生(かわむらてるお)

1946 年生まれ、慶應義塾大学名誉教授、博士(文学) 日本文学、環境人文学。リニア・市民ネット代表、全国自然保護連合代表、日本景観学会副会長。日本文学の研究をベースに、文学研究の観点から環境問題を考える環境人文学を構想中。かつての日本の自然環境が近代化や文明化の中で破壊されていく状況を文学からの視点を取り入れて調査分析している。そしてその結果として、歯止めのない文明化が人間にもたらす影響に警鐘を鳴らしている。また自然保護を中心とするさまざまな市民運動にも関わっている。編著書『環境学事始め』(慶応義塾大学出版会、1999 年)著書、『日本文学から「自然」を読む』(勉誠社、2004 年)、『壊れゆく景観』(共著・慶應義塾大学出版会、2006 年)