〔報告〕これで走るの!?リニア新幹線@エセナおおた12/10 (その5)相模原市の河村さん

神奈川県駅のできる相模原市、市によれば「境川から相模川までの市内におよそ850人の地権者がいる」とのこと。
駅周辺には東西に13メートルから26メートルくらいの比較的浅い地下をリニアが通る計画。

リニア駅の他に、変電施設、非常口(4箇所)、橋梁(2箇所)、車両基地が予定されている。

駅:町に唯一の緑地で広域避難所に指定され、3.11大震災では800人の帰宅困難者を受け入れた、駅前の地域に愛される県立の農業高校が移転させられて、地下30メートルに駅が造られる。10数年の工事期間、1日最大1200台の工事車両による健康被害が予想される。校内の、のどかな田園風景はビル街になるのだろうか。20軒移転予定。

変電所;静かな居住環境に恵まれた地域に10メートルの盛り土がなされ、その上部に高さ17メートルの変電施設を建設(約3.2ha)。強力な電磁波被害が懸念され、14軒ほどが移転を迫られる。

非常口(牧馬);一地域では全戸が沢水や井戸を生活用水としているため、その枯渇を心配している。狭い生活道路を工事車両が通ることによる懸念も。一部に絶滅危惧の動植物が生息するため、地域住民が非常口の位置変更を求めている。

車両基地;静かな環境にある小学校に隣接して電磁波、騒音、大気汚染が心配な車両基地ができる。盛り土に灯油タンクを埋設、煙突の高さ9メートルの大型ボイラー棟7基の建設で大量のCO2発生が想定される。山林破壊と車両基地からの排水で予想される串川の氾濫、汚染。年間1000万トン取水の県水道施設のある鳥屋に、この大規模開発は異常とも言える。

この緑区鳥屋の車両基地予定地では、「鳥屋トラストと森のカフェ作り」が始まっています。トラスト地の檜の間伐をカフェ作りに使う計画で、11月5日にも伐採から丸太の皮むきなどが行われました。

リニア新幹線を考える相模原連絡会」は、「教育と緑ある橋本のまちづくりを考える会」共催で、公共事業に詳しく「日照権」という権利を生み出したことで知られる五十嵐敬喜弁護士を講師に迎えて、1月「学習会」を行います。(末尾参照)
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会場から

N.Fさん 大学生
私の生まれ育った富士川町がリニアで壊されることを知って、危機感を覚えています。実家に帰って家族や近所の人たちと話すのですが、リニアのこと、なかなか興味を持ってもらえなくて・・歯がゆいです。ここへ来たのは、みなさんと一緒に止めたいと思い参加しました。

E.Kさん 大学生
環境の勉強をしています。自然は失ったら人間の手では元へ戻せません。これ以上環境破壊してはいけないと思います。リニアのことを知って、こんなことが許されるのかと。私たち人間の幸せは技術開発ではなく、自然の中にあると思うのです。よろしくお願いします。

以上、5回に分けて掲載しました、12/10「これで走るの!?リニア新幹線」講演会&報告会の「報告」を終了します。


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リニア新幹線学習会
2018年1月14日(日)13:30開会
リニア新幹線は公共事業か?」〜公共事業とは?〜
講師;五十嵐敬喜弁護士
   (法政大学法学部政治学科名誉教授、神奈川県舞鶴町名誉町民)
場所;ソレイユさがみ セミナールーム1
橋本駅北口 イオン6F)
資料代:500円
主催;リニア新幹線を考える相模原連絡会
http://sagamihara-g.mond.jp/index.html