1/14「リニア東百合丘立坑」説明会の内容報告


 本日13:30より、長沢小学校にて行われた「リニア中央新幹線立坑工事説明会」。少なくとも140名以上参加者が見えた。
初めに事業者より45分間工事説明。立坑の工法は、町田などで用いた「ケーソン工法」ではなく「土留め壁工」すなわち掘削する周囲にまず壁となる円筒を固めて、内側を掘削する方法らしい。また工事車両出入り口は南ゲートが主だが、作業員通勤車や混雑時には西ゲート(現在の出入り口)も用いるなどが示された。
 これまでの説明会より改善されたところは、質問への答えに再度反論が出来る事だけ。それ以外、一人質問は3つまで、時間まで原則2回目の質問はしない等はそのままで、「質問は隣接自治会」限定とされた。

 主な質疑は以下:
Q:王禅寺35号線には7時―8時、17時―18時に22台通過と言うが。登校路もあるので分散を求めた筈だが?
A:今回の説明では通勤車両に触れていないが極力尻手黒川線方面から出入りする。35号線には極力通さないが全くないとは言えない。

Q:搬出無しとしていた西ゲートも常に利用とならないか?
A:基本は退避場所利用で南ゲート前待ちは2台まで。/巧くすれば4台まで停まれる。GPSも用いて多ければ待避所へ。

Q:(1)現場に常駐するのは何人か(2)仮囲いがあるが現状の儘か(3)植樹が伸びすぎて困るが剪定するか
A:(1)作業員は100人くらいだが、常駐するかは未定(2)樹帯の内側に3mくらい囲う(3)植樹は緩衝帯に残す予定。剪定は地元と相談。

Q:リニアルートは何処を通るか。直上の地価下落の補償は?
A:ルート詳細図は用意せず、HPで見る様。大深度地下は公益事業で不利益生じないので補償は考えない。

Q:(1)常駐管理を強く求めるが、責任者は?(2)工事協定確認書を求めたいが。マニュアルにない所を求めたのに後退か?
A:(1)川崎分室のJV事務所管理へ問い合わせれば常駐で対応。現地事務所でも対応する。窓口は「施工業者」「事業者」できちんと分ける。(2)自治体に「環境保全計画書」を送っているので記載した事は守る。地元は理解を。

Q:(1)工事完成後の状態はどうなるか(2)敷地に遊歩道など作れないか
A:(1)高さは未定、3階建て程度。形状検討これから。(2)管理・資材スペースとするので無理。

Q:JRは自費事業としていたのに財投利用とは、整備計画変更か?
A:全額返済するので自己資金。経営支援でなくあくまで大阪早期開通の為。

Q:(1)田園調布学園バス停はどうなる?(2)工期何時までか。トンネル工事も含む?
A:(1)バス停は出入り口に掛からず、安全守る「壁」設置で対応する。(2)非常口はH32,トンネル工事はH38までだが土砂搬出はその少し前まで。

Q:(1)トンネル工事説明は?(2)リニア通過の振動などは?
A:(1)トンネル工事契約後なので未定。(2)ダイヤが未定。アセスでは毎時片道5本と想定し、騒音は20m地点で26dBと予測。振動は軽量・分散・大深度により無い。

Q:(1)崖を崩す高さは?(2)道路が混むと、北側道路にも抜け道車両が増えるのでは?
A:(1)12m切り下げ、傾斜は1:1.5。道から斜面まで10m。(2)一般車通行はコントロールできない。

Q:(1)川崎では車両による喘息も起きている。JRは責任負う覚悟はあるか?
A:(1)大気質については車両整備やタイヤ掃除などで保全措置する。アセスでも基準以下。工事ヤード周囲はモニタリング調査も行う。

Q:(1)径30m深さ100mという大工事なのに工事協定も無く、家屋調査もごく狭い。500m位必要では?(2)土壌汚染が隣接のヨネッティ工事で見つかり工期を延したが、ここも調査と協議を!
A:(1)H26から事業説明など繰り返してアセス認可も貰った事業。家屋調査と言うが距離があれば影響はない。(2)前施設解体時に土壌の汚染無しと報告された。工事方法なども確立した。近隣意見は訊くが「協定」ではなくコミュニケーションで。

Q:JRの態度は信用できず。何らかの文書残すべき。大鹿村とは協定書を結んでいるが?
A:大鹿村は道幅拡幅あり、住民の懸念で村役場と「確認書」を交わした。行政から締結依頼があれば検討する。

Q:(1)これまでの説明会の質疑の記録は無いか。(2)問い合わせは電話のみ。メールなどは?
A:(1)よく有るもの(FAQ)はHPに在り。個別質問は記録せず。(2)電話と対面のみで行う。

Q:まずは確認書を交わしたいが。解決方法を形として残すべきでは?
A:環境計画のまとめを、今日の意見も少し加えてまとめたい。どんな事なのか教えていただければ対応する。

Q:説明会の通知はポスティングしたのか?
A:通知は自治会長にしたので十分。工事業者が決定後に行っている。

Q:福岡陥没事件では100m離れても影響あり。家屋調査は100m以上、水脈など考えれば500m離れても調べるべきでは?
A:福岡の件は調査中。外壁工法は少しずつ掘り、全体影響なしとアセス確認済。100m掘った実績もある。

 その後「家屋調査」「協議書締結」を求める声の中で終了。

 全体に回答をはぐらかす場面も多く「国家答弁」と云われたほど。不満の残る雰囲気だった。回答者が答えた後、別の1人がフォローして繰り返す展開も目立ち、「最初からわかる奴が答えろ」の声も出た。
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参加市民からの報告です。